いじめ防止基本方針
更新日 令和5年4月20日
1 基本的な考え方
(1)いじめに関する基本認識
近年のいじめは、従来に比べ特に陰湿となっていること、一方で、遊び半分のものが多く見られることなども指摘されており、問題が顕在化しにくく、事態が深刻化しやすいとも言われています。
本校では、以下の認識をもち、いじめ問題に適切に対応していきます。
- いじめは、いじめを受けた生徒の尊厳を損なう絶対に許されない行為である。
- いじめは、どの子どもにも、どの学校でも、起こり得る問題である。
- いじめは、家庭環境や対人関係など、様々な背景から、様々な場面で起こり得る。
- いじめは、加害・被害という二者関係ではなく、「観衆」「傍観者」といわれる周囲の生徒に対する注意も必要である。
- いじめは、大人には気付きにいくいところで行われることが多く、発見しにくい。
- いじめは、その行為や態様により、犯罪行為として取扱われるものもある。
(2)基本的な姿勢
いじめは、いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものです。したがって、本校では、すべての生徒がいじめを行わず、他の生徒に対して行われるいじめを認識しながら放置することがないよう、いじめが心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する生徒の理解を深めることを旨として、いじめの防止等のための対策を行います。また、家庭や地域、関係機関との連携を図りながら、学校全体でいじめの防止と早期発見に取り組むとともに、いじめが疑われる場合には、適切かつ迅速にこれに対処し、再発防止に努めます。
2 いじめの防止等に関する内容
(1)いじめの未然防止のための取組み
1.生徒の豊かな情操と道徳心を培い、心の通うコミュニケーション能力の素地を養うため、
すべての教育活動を通じた道徳教育及び体験活動等の充実を図ります。
2.生徒が自主的に行ういじめ防止に資する生徒活動に対する支援を行います。
3.交流活動や行事、ボランティア活動等を通して保護者並びに地域住民その他の関係者との
連携を深め、地域で生徒を見守る体制づくりに努めます。
4.いじめは決して許されないという共通認識に立ち、全職員がいじめの態様や特質等について
校内研修や職員会議を通して共通理解を図り、組織的に対応します。
5.生徒の少しの変化も見逃さず、見守っていくために、校務の効率化をはかり、生徒とかかわる
時間を多くするように努めます。
(2)いじめの早期発見のための取組み
1.生徒対象の学校生活アンケート調査を年3回(6月・9月・1月)行います。
2.全教職員での教育相談を年3回(6月・11月・1月)実施し、生徒からの聴き取り調査を行います。
3.学年学級懇談会を年3回(4月・6月・2月)開催し、いじめに関する情報収集を行います。
4.家庭訪問を年1回、個別面談を年1回(3年は2回)、希望者による教育相談を年3回(6月・11月・1月)実施し、保護者からの聴き取り調査を行います。
5.授業参観を年2回(6月・2月)実施し、保護者や地域の方々の目で情報収集、情報共有を行います。
6.年6回「保護者と教師の会」を開催し、情報収集、情報共有を行います。
7.スクールカウンセラー・心の教育相談員の活用等、生徒及び保護者への相談体制の充実を図ります。
8.相談・通報のあった事案は、 「いじめ問題対策委員会」を通して情報共有に努めます。
9.いじめの防止等のための対策に関する研修を年間計画に位置付けて実施し、いじめの防止等に関する職員の資質向上を図ります。
(3)いじめの早期解決のための取組み
1.いじめを見た、またはその疑いがある行為を見た場合は、すぐにいじめをやめさせます。
2.いじめに係る相談を受けた場合は、すみやかに事実の有無の確認をします。
3.いじめの事実が確認された場合は、いじめをやめさせ、その再発を防止するため、
いじめを受けた生徒・保護者に対する支援と、いじめを行った生徒への指導とその保護者への助言
を継続的に行います。
4.いじめを受けた生徒が安心して学習するために必要があると認められるときは、保護者と連携を
図りながら、いじめた生徒に対し、一定期間別室等において学習を行わせる措置を講じます。
5.いじめを見ていた生徒等にも自分の問題として捉えさせ、誰かに知らせる勇気を持つよう指導
します。
6.はやしたてたり、同調している生徒に対しては、それらの行為がいじめに加担する行為であること
を理解させるよう指導します。
7.いじめの当事者間における争いを生じさせないよう、いじめの事案に係る情報を関係保護者と
共有するために必要な措置を講じます。
8.犯罪行為として取り扱われるべきいじめについては、茅ヶ崎市教育委員会及び茅ヶ崎警察署
生活安全課等と連携して対処します。
(4)インターネット上のいじめへの対応
1.インターネット上で発信される情報の特質を十分に理解した上で、ネット上のトラブルについての
最新の動向を把握するように努めます。
2.インターネット上のいじめを発見した場合は、発信された情報が急速に広がってしまうこと、
発信者の匿名性、その他のインターネットを通じて発信される情報の特性をふまえて、
書き込みや画像の削除等の迅速な対応をとり、事案によっては、警察等の専門的な機関と連携して
対応していきます。
3.生徒及び保護者が効果的に対処できるように、情報モラル研修会等必要な啓発活動を行います。
3 いじめ防止等対策の組織の設置
- 組織の名称
いじめ問題対策委員会 - 構成メンバー
校長・教頭・学年主任・生徒支援部主任・生徒指導担当・養護教諭・
教育相談コーディネーター・特別支援教育担当・
(スクールカウンセラー・心の教育相談員) - 開催形態
教育相談期間終了後の放課後(7月・10月・2月) - 活動内容
・いじめの防止、いじめの早期発見およびいじめへの対処等に関する措置を実効的に行う。
・いじめの相談・通報の窓口となる。
・いじめの疑いに関する情報等の情報収集、記録、共有を行う。
・いじめと疑われる相談・通報があった場合には、緊急にメンバーを招集し、
いじめの情報の迅速な共有、関係のある生徒への事実関係の聴取、指導や支援の
体制・対応方針の決定および保護者との連携等を組織的に行う。
4 いじめ事案発生時の対処
(1)いじめ事案発生時の初動
いじめ事案の発生を把握した場合、いじめ問題対策委員会で対応します。
生徒やその保護者から、いじめによる被害が生じたという申し立てがあったときには、その時点で学校としてはいじめの結果ではない、あるいは、いじめではない可能性が高いと判断する場合であっても、いじめの疑いがあるとして対応を開始する。
(2)いじめ事案の調査
いじめ事案の調査について、いじめ問題対策委員会として組織だった対応を行う。
「組織だった対応」とは、管理職や当該学級担任等、一部の教職員が調査業務を抱え込まず、役割 を分担し迅速かつ効率的に対応すること、調査方針の決定や、事実認定に関しては、偏った意見 や判断にならないよう、複数で議論をする場を設け、公平性を確保する等を意味する。
(3)調査の取り扱い
重大事態でないいじめ事案の調査結果について、月毎にその発生状況や対応状況を報告書にまとめ、教育委員会へ報告する。
5 重大事態への対処
(1)重大事態の意味
- 生徒が自殺を企図した場合
- 身体に重大な傷害を負った場合
- 金品等に重大な被害を被った場合
- 精神性の疾患を発症した場合
- 相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている場合(年間30日を目安)
(注釈)目安に関わらず、学校または茅ヶ崎市教育委員会の判断による。 - 生徒及びその保護者から重大事態に至ったという申立てがあった場合
(注釈)重大事態ではないと考えたとしても、適切かつ真摯に対応するとともに、
茅ヶ崎市教育委員会に連絡・相談する。
(2)重大事態の報告および対応
重大事態が発生した場合、茅ヶ崎市教育委員会を通じて市長に報告し、教育委員会とともに事案の調査を行う主体やどのような調査組織とするか判断します。 調査の主体が学校となった場合は、教育委員会の指導、また、人的措置も含めた適切な支援を受けて調査を行います。
(3)重大事態発生時の組織
いじめ問題対策委員会メンバーにスクールカウンセラー・心の教育相談員を加えた緊急対策チームを組織し、状況に応じて、スクールソーシャルワーカー、スクールサポーター、茅ヶ崎市青少年教育相談室、学校教育指導課、神奈川県学校緊急支援チームの支援を要請します。
(4)緊急対策チームの活動
校長・教頭・担当指導主事を中心に、事態の収束に向けて以下のような対応を積極的に行います。
1.発生した重大事態のいじめ事案に関する調査
2.調査によって明らかになった事実関係について、いじめを受けた生徒やその保護者に対して、
適時・適切な方法での情報提供
3.茅ヶ崎市教育委員会への調査結果報告
4.調査結果の説明について、いじめを受けた生徒又はその保護者が希望する場合は、
所見をまとめた文書を添えて、調査結果の報告書の提出
5.教育委員会が、重大事態の対処または同種の事案の発生の防止のために必要があると
認めた場合は、第三者で構成する機関での再調査
6.全校生徒および保護者へのストレスケア講話
7.いじめを受けた生徒・いじめを行った生徒・教職員・保護者等へのストレスケア
いじめ事案への対応フロー図
(注釈)詳細な図はこちら
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